ランドローバーマンスリー・ショウ2008
探訪記録

弊社、恒例行事となっている毎年の本場英国のランドローバーショウ訪問旅行、相当回数を重ねて来ました。昨今は彼の地もこちら同様或いはそれ以上に燃料価格の上昇に影響され、新車販売台数の減少や、選ばれる車種の小型化・低燃費化がみられます。しかしながら、いつものように熱い情熱に支えられた集まりが、ここビリングにはありました。ランドローバー発足60周年の今年、改めて先の大戦の痛手の後、アメリカによる庇護から独り立ちした記憶が改めて呼び覚まされ、老若男女、祖国を誇り楽しむ様子を、ランドローバーというクルマが仲立ちとして紡いでいたようです。

現在は世界的に高級SUV専門メーカーとしてブランドと共に唯一存在するランドローバーも、元々英国本土において大戦後供用ないしは放出され、広く使用されていたウィリスジープMBが老朽・消耗し始め、この小型多用途四輪駆動車の有用性と必要性に応える為、1948年、商品名称と社名が同一の「LAND ROVER」(現在はシリーズIという)として発足したものでした。排気量こそウィリスと同じものの、出力アップと高速運転に問題が残る側弁式をオーバーヘッドバルブに改め、整備性の向上と改造への親和性を高める為パネル構造の車体をもつそのクルマは、素材こそ未だ鋼材の供給規制の為、戦時中の航空機用アルミ残材をボディに使用せねばならなかったものの、順調にMBとの入替えが進み当面の成功を見、英国において戦後最初の自動車メーカーの発生という金字塔ともなりました。
それだけ、英国人にとってランドローバーは、愛国的心理面でも重要なブランドとされるのです。
日本でこれと同じ心理的アイコンビークルというと、十年後に発売され、それこそ世界を変えたと言われ今尚そのシリーズをもつ本田技研のスーパーカブでしょうか。

ランドローバーに夢と人生を託した年代は、高齢となったといえど今も健在です。畑を耕し、井戸を掘り、荷を運びして共に働いてきたランドローバーは、その向上と独立への思いと共に、世代を超えて今も英国人を虜にしています。

今年はヘッドスポンサーをミシュランがつとめ、好天にも恵まれ、沢山の写真とともに熱気を皆様にも感じて頂きます。

今回は、サムネイル写真をクリックして頂くと別窓で大きな写真を見ていただけるようにしました。別窓は、キイボードショートカット(Winはコントロール+Wキイ、Macはコマンド+Wキイ)にて閉じることが出来ます。あなたのランドローバーへの憧れを掻き立てる写真があるかも知れません。お楽しみ下さい。

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